知っておきたい!日本酒の「甘口」「辛口」って、結局なに?|新潟の酒蔵|高野酒造株式会社

コラム

 

日本酒を飲む時「甘口」「辛口」といった言葉を耳にしませんか?

しかし、この「甘口」「辛口」って、具体的にはどんな味のことを言っているのでしょうか?


🧐「甘口」「辛口」は甘さの度合いを表す!

まず、日本酒の「辛口」は、唐辛子のようなピリッとした辛さや、塩辛のような味ではありません。
日本酒における甘口・辛口とは、お酒の中にどれだけ「糖分」が残っているか、つまり「甘さ」の度合いを表しているのです
甘口:糖分が多く残り、甘味が強く感じられるお酒。
辛口:糖分が少なく、甘味が抑えられているお酒。

お酒は、お米のデンプンを麹が糖に変え、その糖を酵母が食べてアルコールに変える「発酵」という工程で作られます。この発酵の過程で糖がどれだけアルコールに変わらずに残ったかが、甘口か辛口かを決め
る基本的な要素になります。

🌡️目安となる数値「日本酒度」を見てみよう!

日本酒の甘さ・辛さの目安となる最も重要な数値が、ラベルに記載されていることが多い「日本酒度(にほんしゅど)」です。
これは、お酒の比重(水との重さの比較)を示した数値です。
日本酒度
味の傾向
理由(比重)
プラス(例:+5、+10)
辛口
糖分が少なく、水よりも軽いため
マイナス(例:-5、-10)
甘口
糖分が多く、水よりも重いため
基準は±0で、プラスの値が大きいほど辛口に、マイナスの値が大きいほど甘口になる傾向があります。お酒選びに迷ったら、まずはこの日本酒度をチェックしてみましょう! 

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🔑「酸度」が甘辛の感じ方を変えるカギ!

「日本酒度が高いのに、なんだか甘く感じるな…」
「日本酒度がマイナスなのに、すっきり辛口に感じる!」
こんな風に感じたことはありませんか?実は、日本酒の味は「日本酒度」だけで決まるわけではありません。そこで重要な役割を果たすのが「酸度(さんど)」です。
酸度とは、お酒に含まれる酸味成分(乳酸など)の量を示す数値です。
人間の舌は、酸味が強いと甘味を感じにくくなります。そのため、
酸度が高い:甘味が打ち消され、辛口(キレがある、濃く)に感じやすい。
酸度が低い:甘味が際立ち、甘口(まろやか、淡く)に感じやすい。
日本酒度が同じでも、酸度が高いか低いかで、味わいの印象は大きく変わってくるのです。

✨4つのタイプに分けて考えるともっと分かりやすい!

日本酒度が高い(辛口傾向)
日本酒度が低い(甘口傾向)
酸度が高い
濃醇辛口(こくがありキレも良い)
濃醇甘口(酸味と甘味でコクがある)
酸度が低い
淡麗辛口(すっきりとしてキレが良い)
淡麗甘口(まろやかで甘味がすっきり)
この4つのタイプを知っていれば、あなたの好みをより正確に見つけやすくなります。

🍽️今日の日本酒は、甘口?辛口?
 

日本酒の「甘口」「辛口」は、単なる味の表現ではなく、日本酒度と酸度という数値で裏付けられた、複雑な味わいを表す言葉です。
まずはラベルの日本酒度を見て(記載している場合は)プラスかマイナスかをチェックしてみてください。そして、もし可能なら酸度も確認して、「濃醇」「淡麗」のイメージを持つことが、日本酒選びを格段に楽しくしてくれます。

【今回のまとめ】

日本酒の辛口・甘口は「甘くない」(糖分が少ない)「甘い」(糖分が多い)ということ。
目安は「日本酒度」! プラス(+)なら辛口、マイナス(-)なら甘口の傾向。
「酸度」が高いと辛く、低いと甘く感じやすくなる。
次はこれらの知識を活かして、お好みのタイプを探してみませんか?

 

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